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高校数学

高校数学 2023 共通テスト 数学IA 第5問

第5問
 昨年度はメネラウスの定理、チェバの定理、相似(方べきの定理)とともに、分数で比を表すことが繰り返し問われました。このときに使う図形の多くは自分で探す必要がある問題でした。(高校入試でも図形問題は通常はこのタイプですが。)
 今年度は円の接線の性質と円周角の定理を中心とした問題でした。また、(図形問題にもかかわらず)ほとんどの問題で、使う図形が問題文で指定されていました。これにより大幅に易化したように感じたと思います。ただし、ク以降は自分で使う図形を探す必要がある問題で、ここが解けたかどうかが分かれ目になったのではないかと思います。
 中学で学んだことを多く使います。考えようによっては、高校の学習が中学までの学習の延長にあることがよくわかる問題です。

アイ:円の接線の性質の基本です。問題文を読みながら、条件を図に整理しているでしょうから、ここまでで3分ほどかかるでしょうか。

ウ:直径による円周角の定理、または内接四角形の性質です。

エ:円に内接する四角形の性質ですが、向かい合う角ではなく、向かい合う角の外角が解答になります。選択肢がありますから、ウ、エ合わせて2分ほどで見つけられるのではないでしょうか。

オ:中心角と円周角の関係ですが、中心角の半分と円周角が等しいというややトリッキーな出題です。先ほどのエも同じですが、今年度は使う知識は簡単なのに微妙にトリッキーな出題が続きます。トリッキーですから、びっくりする人もいたかもしれませんね。冷静になれば解答できるでしょう。

カ:円周角の定理の逆です。問題文に従えば、選べるでしょう。オ、カあわせ2分くらいかかるでしょうか。

キ:設定が新しくなり、問題文を読みながら、今度は自分で図を書いて条件を整理していきます。平行線の錯角や対頂角、接弦定理を使います。多く見積もって5分くらいかかるかもしれません。

クケコサ:問題文の指定がORPを通る円なのが、厄介です。キで明らかにした条件をどう使うかを考えて、内接四角形の性質(エと同じ考え方)によりSRPTが同一円周上にあること第一の発想になるのでしょう。またウのときと同様にSOPTが同一円周上にあることも分かります。共通テストでは一度使った道筋を何度も使う傾向がありますが、これは知っておいてもよいかもしれません。これらが判明すれば、OTの長さから半径が分かり、OTRでの三平方の定理によりサが解答できます。分かってしまえば何ともない問題ですし、前半と同じ考え方で単純にも思えますが、試験中に行うのは図形が得意な人でない限り難しいでしょう。それでも5分くらいかかるかもしれません。

 試験時間を考えたとき、第5問をどのように考えるか。
解けるか解けないか。
キまでは解きたい問題です。クケコサはカンで合った人もいたでしょうが、試験時間内に解くのは難しいかもしれません。。
1キまで解けた場合。12分くらい。ここまでで、得点は15点(75%)

2.完答できた場合。さらに5分くらい見積もって、第5問全部で17分くらい。得点は20点。

 全体を通して、以下の問題が解けるか解けないか、解くか解かないかで別れると思います。
これら以外は基本的な問題ですから、ミスに気を付けて得点したい問題だと思います。

第1問 ナ(2点)
    ニヌネノハ(3点)

第2問 オ(3点)
    カ(3点)
    サ(3点)
    タチ(3点)

第3問 コ(2点)
    サシス(2点)
    セソタチ(3点)

第4問 ニヌネノ(3点)

第5問 クケコ(3点)
    サ(2点)

(スクラムnext 田中克典)

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