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高校数学

高校数学 2023 共通テスト 数学IIB 第4問

第4問
 数列に関する問題です。自然現象や、世の中で起きている事柄を数式で表現しようとするとき、漸化式は多用されますから、高校数学で「応用」ということを考えた場合に重要な単元です。
 数列では、群数列を扱うことになると難化します。次に階差数列です。バスと自転車の追い抜かれ、追い抜くという関係から漸化式を作りました。その漸化式の1つが階差数列になっていました。また、昨年度は状況を少し丁寧に確認するように扱う必要がある設問もありました。
 今年度は預金の複利に関する問題でした。まず漸化式として表現しますが、そのままこの漸化式から一般式を求めるのではなく、別の考え方で一般式を作り、これを扱います。扱う数列も等比数列でしたので、式の扱い方も計算量も昨年度よりかなり楽になっていたように思います。

第4問
ア:複利の説明が模式図を交えて丁寧に行われます。ここでどのように利息がつくかが理解されることが重要です。理解されれば、あとは1年目の預金額から模式図の助けを借りても良いですから、丁寧に式を作っていくことが第4問すべてで大切です。丁寧に扱うための具体的な練習のような問題がアです。問題文を読み始めてから5分くらいかかるかもしれません。

イウ:アで預金の増え方が理解されていれば、すぶに選べるでしょう。

エオ:イウで作った漸化式を、等比数列の漸化式に変形します。イからオまでで2分くらいあれば十分でしょうか。

カキ:複利による預金額の変化を漸化式とは別の方針で見ることになります。ここでも設定の文から始まりますが、最初に複利の仕組みが理解されていれば、時間はそれほどかからずに読み進めて式にできるでしょう。3分くらいを見積もれば十分でしょう。

クケ:同じ方針でn年後の預金額が式で与えられます。式をΣで表現しなおし、等比数列の和として式を与える問題です。2分くらいでしょうか。

コ:ある年の初めと年末の預金額の関係を式で表します。最初に読み取った仕組みが理解されていれば、1分もあれば十分でしょう。

サシスセ:クケで与えた式にコを適用して不等式に整理します。くくったりしながら式を整理するだけですから、2分あれば十分でしょう。


 試験時間を考えたとき、第4問をどのように考えるか。
 この問題は、最初に説明されたことを最後まで使います。少し複雑ですが、模式図まで与えられていますから、丁寧に1つ1つ確かめるように読み進めれば理解することができるでしょう。ただし、ここで読み飛ばしたりして設定が十分に理解されずに進むと苦戦するでしょう。

最初の設定を丁寧に読み取り、全問が確実にとりたい問題です。(20点) 最初を丁寧に読んで15分くらいが解答の目安時間になると思います。

(スクラムnext 田中克典)

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